人生3

pray to them

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みつみ
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祠組、似た美形顔の男女が殺しに来るの口角が天井に刺さる。
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みつみ
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み、見てェ~……

っていうか図地藤華の能力、世界樹世界だと多分重宝されるんだよな
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はかめぐ世界樹パロ!?
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祟り神さん、黒髪青瞳色白薄幸美青年なのにこんな喋り方なの??
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祟り神さんの顔

その面布の下にあるだろう(かんばせ)が、美しかろうと、醜かろうと。
その喉から溢れる声が。唇で紡ぐ言葉が。垣間見える思想が。私の望むものであろうとなかろうと、生活と活動に支障がないならどうでもよかった。

私にとって彼の存在は、生きるための手段以上でも以下でもないから。

空気を吸わねば死ぬように、水を飲まねば死ぬように、飯を食わねば死ぬように、私を維持するには彼の力が必要で、だから共にいるだけだ。
強いて思う事を挙げるのであれば――「殺してもらうために邂逅した存在と生きるために生きている現状は奇妙だ」とか、そのあたりになるだろうか?
ビジネスライク。友達ではない。手は組んでいるが仲間という感覚でもない。同族ではあるというか、同じ穴の狢……なのかもしれない。

距離を縮める気にならないのは、先に述べた通り私自身が重要視していないのもあるし、純粋に向こうが嫌がるのもある。
今や互いに最も近くにいる他人だし、私は「興味がない」わけではない、けど。面布をめくろうとしてこっぴどく叱られたり、それとなく過去を詮索して突っぱねられた経験から触れないことに決めていた。
この身において現状維持に勝る優先事項なんてある筈もなく。

だから、雑魚神サマの顔を初めて目にしたのは、偶発的な事故の最中だった。

いつも通り"囲った"空間の中、標的を殺そうと金槌を振り上げた丁度その瞬間。どこから紛れ込んだのか、突如姿を現した怪異狩りが退魔の刀を振りかぶり駆け込んでくる。
咄嗟に反応できるはずもなく、掲げられた刃が月明かりに煌めくのを視界の端に捉えたと思えば、私の身体は後方へ突き飛ばされて。
仰向けに倒れ頭を打ちそうになったところ、受け身を取って体勢を整えた頃には、既に目の前には祟り神さんが、私を庇うように立ちふさがっていた。

時間が止まったような一瞬の間の後、祟り神さんとその向こう側にいるであろう怪異狩りの間で、ぼたぼたと液体の落ちる音が聞こえる。

「……あー。」

凡そ何が起きたのかあたりをつけながら側面へ回り込むと、祟り神さんの腕が怪異狩りの胸を貫き、その心臓を握りつぶしていた。

「今回の怪異って撲殺タイプじゃなかったですっけ?」

「死体、残してくと逸話と現場がズレちゃいますよ」だなんて、腰を抜かしつつ這ってでも逃げようとしていた標的の頭を、忘れないうちにかち割りながら軽口を投げる。
こういう、怪異を払う事を目的とした輩から奇襲を受けるのは、別に珍しいことじゃない。

「現代っ子はお礼もまともに言えねェのか」

日頃から低い声を不機嫌そうに唸らせ悪態をつく祟り神さんは、喋り始めればやっぱりいつもの雑魚神サマだ。
雑魚神サマが、腕を怪異狩りの胴からずるりと引き抜くと、ばっと吹きこぼれる赤、赤、赤。
ぐしゃりと頽れたソレは、さっきまで生きていた事の方が異常ではないかと錯覚するほど自然に死んでいて。その手で潰した心臓も、別段喰う訳でもなし、死骸のあたりに放り捨てるのが無情にも"らしい"。

そうして手を自由にして、数度振って血を払いながらこちらを振り向いた彼の顔を見て、私は思わず凍り付く。

いつもその顔を覆い隠している、白字に単眼が描かれた面布が、切り落とされなくなっていたから。

人里の夜空のような鈍い黒髪が、額の天地中央あたりの高さで、受けた太刀筋のままばつりと切りそろえられている。
面相筆で朱を引いたような細い線が、青白い肌に一筋。刹那の後、ふつふつと浮き上がる血液の雫。
表面張力の限界を超え、幾筋かに分かれたらりと彼の顔面を滑る血液を眺める。
視界の端で舞い落ちる、ほんの数十秒前まで面布であった白い布もまた、その断面に赤錆を滲ませ。
しかしなにより驚いたのは、思いのほか目の前の神様の顔立ちに馴染みがあったことだ。

「かみさま。あの、顔――」
「……あ"? ……あぁ」

指摘を受け、視線を受けた額に軽く触れて。漸く顔を覆うものがなくなっていることに気づいたのだろう。しかし、「油断したわ」とぼやく姿は面布を死守しようとしたいつかの慌てようが嘘のような落ち着きぶりだ。

「ゆーてそもそも紛れ込ましたトコからだが」
「……そうですね。そゆとこほんと雑魚神サマクオリティって感じでマジ勘弁です…………けど、そうじゃなくて」
「…………だから見られたくなかったんだよ」

小さく唸り吐き捨てる雑魚神サマの、苛々と吊り上がる目。墨を交えたような濁りでわかりづらいが、夜の始まりと終わりに似た藍色は見紛う筈もない。私の家族と同じ色の瞳、で。

「私……というか、パパですかね。その顔は。…………本家筋の、ご先祖様……ですか?」
「つっても妾腹の子だけどな。」
「あ、はは。……お揃いですね」
「ハッ。冗談ほざく元気があんならよかったわ」
「顔くらいじゃなにも。……なにも、変わりませんよ。」
「嘘こけ」
「……どうして本家筋の方が祟り神をしているのかは、正直気になります。」
「どうして、ねェ? 俺が一番聞きたいわ、それ。」畳む
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みつみ
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少女終末旅行に命を救われているため、ああいうざらざらしててやさしい終末モノをいつか書きたい
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めぐりが【否定】で図地藤華が【切願】で言葉悟が【理解】なのめちゃめちゃその通り(起源)



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