満ち足りた表情で。
聖杯戦争TRPG、マスター時空の言葉悟の死に際。
責任感が強いがゆえに責任が嫌いな男。
>>1520の設定を添えてみるともうちょっとわかりやすいかも。
RPなのでお相手さんの短いレスポンスが挟まっているのですが、あれがそれなのでわたしの書いた部分のみ。
「…………はーーーー」
「頑張ったと思うんだけど、さ。まあ安心しろ」
「お前にはなんも背負わせないから」
これだけは、一番初め。出会った頃から決めていた。
運命じゃない。俺の選択で生まれた縁だ。あとを濁さない程度の始末はするさ。
まずは一画。
「令呪を持って命ずる。……俺にその傷全部"譲渡"しろ」
手の甲に、焼けるような痛み。めぐりの言霊みたいだよな、これ。
/////
「…………ふざけてる様に見えるか、コレが」やれやれ顔で。
「…………じゃ、あ。」
その抵抗が、意味を成すより先に。
もう一画。
ゆっくり話をしたかった、と、思いつつ。
詩乃のヴェールを上げ。影のような薄布を取り去って胸に抱き。自身を対象として起動する。
……そもそもからして、まあ、大したことのない効果ではあるけども。
根本的に、"役者でない"俺達を、"黒子"にする効果をもつもの、である以上は。
「此方は"奈落"」舞台の底。
「我は"影"」表に立つもの、ではなく。
「令呪を持って命ずる」ここまでやって、届かない、はずもないと、思いたい。
「"言葉悟に関する一切の記憶を失え"」そして二度と思い出すな。
"知らない誰か"が相手であれば、"譲渡"、抵抗する理由ないだろ。
/////
「…………ッ、は、あ"」
声も出ない、だろ。肉も残らないか?まあ、まあ、なんだ。
痛みの麻痺、麻酔に近い効果を全力で回して。伝えたいことがある。もう届かなくても。
「…………管理、人。」
舌が動くだけ僥倖。宙に向かって。もう声になっているかも怪しい幽かな音声で。
「コイツ、――保、護。」
俺のことも、今の状況もわからなくても、待っていれば迎えは来る。連絡してあるし。
「……バラ――すなよ?」
これはこの場にいる全員にも向けて。地べたに倒れ込んだ肉塊から愛をこめて?笑みが作れてるかも、秘密にしろのジェスチャーも、出来ているかわからない。
そもそも顔残ってんのかな。声は出てるけど。
あとは。…………あとは。
何も言わないで、終われれば最高だったんだけど。本当は他に言いたいことはたくさんあるけど。知らん肉から話しかけられても、怖いだけだろうから。
「…………しあわせで、な」
愛してるから、お前は生きろ。
お前は知らんかもだけど、
お前は、俺が居なくても幸せになれるから、さ。
/////
最後に届いた声。
目は見えずとも理解していた。去り行く姿を脳裏に浮かべて、安心し。
奈落へ沈みこむように、舞台が遠ざかっていく。
星に背を向け、傍らの影は舞台に押し上げて、もう、独り。
手にかけたすべてに懺悔を。けれど、それ以上に。
背負う物の無くなったことに、安寧を覚えて。
それで、俺のぜんぶはおしまい。畳む
聖杯戦争TRPG、マスター時空の言葉悟の死に際。
責任感が強いがゆえに責任が嫌いな男。
>>1520の設定を添えてみるともうちょっとわかりやすいかも。
RPなのでお相手さんの短いレスポンスが挟まっているのですが、あれがそれなのでわたしの書いた部分のみ。
「…………はーーーー」
「頑張ったと思うんだけど、さ。まあ安心しろ」
「お前にはなんも背負わせないから」
これだけは、一番初め。出会った頃から決めていた。
運命じゃない。俺の選択で生まれた縁だ。あとを濁さない程度の始末はするさ。
まずは一画。
「令呪を持って命ずる。……俺にその傷全部"譲渡"しろ」
手の甲に、焼けるような痛み。めぐりの言霊みたいだよな、これ。
/////
「…………ふざけてる様に見えるか、コレが」やれやれ顔で。
「…………じゃ、あ。」
その抵抗が、意味を成すより先に。
もう一画。
ゆっくり話をしたかった、と、思いつつ。
詩乃のヴェールを上げ。影のような薄布を取り去って胸に抱き。自身を対象として起動する。
……そもそもからして、まあ、大したことのない効果ではあるけども。
根本的に、"役者でない"俺達を、"黒子"にする効果をもつもの、である以上は。
「此方は"奈落"」舞台の底。
「我は"影"」表に立つもの、ではなく。
「令呪を持って命ずる」ここまでやって、届かない、はずもないと、思いたい。
「"言葉悟に関する一切の記憶を失え"」そして二度と思い出すな。
"知らない誰か"が相手であれば、"譲渡"、抵抗する理由ないだろ。
/////
「…………ッ、は、あ"」
声も出ない、だろ。肉も残らないか?まあ、まあ、なんだ。
痛みの麻痺、麻酔に近い効果を全力で回して。伝えたいことがある。もう届かなくても。
「…………管理、人。」
舌が動くだけ僥倖。宙に向かって。もう声になっているかも怪しい幽かな音声で。
「コイツ、――保、護。」
俺のことも、今の状況もわからなくても、待っていれば迎えは来る。連絡してあるし。
「……バラ――すなよ?」
これはこの場にいる全員にも向けて。地べたに倒れ込んだ肉塊から愛をこめて?笑みが作れてるかも、秘密にしろのジェスチャーも、出来ているかわからない。
そもそも顔残ってんのかな。声は出てるけど。
あとは。…………あとは。
何も言わないで、終われれば最高だったんだけど。本当は他に言いたいことはたくさんあるけど。知らん肉から話しかけられても、怖いだけだろうから。
「…………しあわせで、な」
愛してるから、お前は生きろ。
お前は知らんかもだけど、
お前は、俺が居なくても幸せになれるから、さ。
/////
最後に届いた声。
目は見えずとも理解していた。去り行く姿を脳裏に浮かべて、安心し。
奈落へ沈みこむように、舞台が遠ざかっていく。
星に背を向け、傍らの影は舞台に押し上げて、もう、独り。
手にかけたすべてに懺悔を。けれど、それ以上に。
背負う物の無くなったことに、安寧を覚えて。
それで、俺のぜんぶはおしまい。畳む
- ユーザ「みつみ」の投稿だけを見る (※時系列順で見る)
- この投稿と同じカテゴリに属する投稿:
- この投稿日時に関連する投稿:
- この投稿に隣接する前後3件ずつをまとめて見る
- この投稿を再編集または削除する